Empire State Building ~ニューヨーク~
2006年 06月 11日
今まではワールドトレードセンターがニューヨーク1高い建物だったのだが、今ではエンパイヤステートビルディングが一番高い。
高さは約320メートル。
トップまでは443.2メートル。
ニューヨーク最後の夜にマンハッタンの街並みを
旅行前からココに上る事は決定していたけど、天気が悪かったり、ミュージカルや、夜のお遊びなんかでいつ行くか決めるに決められなかった。
でも最後に持ってきて正解だった。
天気も良くなって、3日間と言う短い日数だったけど、色んな思い出の詰まった町を最後に上から見下ろし、思い出に浸る事ができるのだ。
Mの体調は依然と芳しく(かんばしく)ない状態ではあるけど、お互いに最後の夜だと思いに更けビルに向う。
外の雪は固く凍り、風もまだまだ寒い。
M 「うぉっ、寒っ・・・。」
手をさっとポケットに入れ、震えた。
俺 「あれ?手袋は?」
M 「あ・・・忘れてきた・・・。」
俺 「もう、何してんねん・・・・・・ほら。」
俺も寒いけど、病人を見過ごす訳には行かない・・・。
M 「ありがとう・・・。」
俺 「イヤーマフは?」
M 「あ・・・・。」
俺 「あー・・・もう・・・!!・・・・はい!」
イヤーマフは付けた事により体感温度は数段に上がる。
逆にいうと、つけてないとかなり寒い。
寒さは常人の俺にとってもかなり過酷。
ほっとくのも可哀相だし、取りに帰るにはホテルを離れ過ぎた。
良い格好をして、後で地獄を見る事になるとはこの時、思いもよらなかった。
エンパイヤへは、パークセントラルホテルからはNRQW線で34stに降りればいいので、すぐに行ける。
34st駅を降りるとすぐに馬鹿高いビルがズドーンと立っている。
何度も遠くから見てはいたけど、いざ近くなるとこんなに圧巻されるものだとは思わなかった。
これなら迷う事無く、すんなり行ける。
考えてみればニューヨーク中、どこ行くにも迷ってたな俺・・・。
34st駅を降りるとすぐにNY1の規模を誇る庶民派デパート『メイシーズ』があるのだが、行きたい衝動に駆られた。
しかもこの辺りはチェックしていなくて、結構良さそうな店がたくさん並んでいるんだ。
『ちょっと見てみたい・・・』
という心の叫びを押し殺して、
「へぇ~、この辺も良い店いっぱいあったんやなぁ・・・」
と、後ろ髪を惹かれる思いでエンパイヤへ向うのでした。
(Mが体調万全でもこんなこと言ったらブチ切れられると思うので多分言わなかっただろうけどね)
俺たちの少し先で集団の若者がエンパイヤに向っている。
それを見て、ガイドブックの言葉を思い出した。
エンパイヤはニューヨークへ来た人なら必ずと言っていいほど誰もが行く、人気の観光名所。
当然込み合う。
ガイドブックや、どんな旅行記にも『並ぶので、覚悟して下さい』と書いてある。
だから逆算した結果、午後11時に閉まる1時間前の1時間前で9時に行く事に決めたのだ。
やっぱり人が結構居るんじゃないかと思い、早足で向った。
エンパイヤのエントランスを抜けると・・・・
すんげ~豪華っ!!
さすが、エンパイヤステートビルディングです!
カウンターで16ドル払い、いざ展望台へ!!
と思ったのも束の間、ここから登るまでが長い。
少しでも早くと思い、早足で向うと・・・
たくさん人が居ると思っていたが実際はがら~んとしていた。
時間帯によっては少ないみたいです。
もし、行かれる場合は9時ぐらいが妥当かと思います。
昼だと2時間待たされるのもザラらしいので。
入る前にはテロ対策で、ボディーチェック、金属チェックされる。
そして展望台までにはいくつものスロープが張り巡らされており、どれだけ並んでも良いようにたくさんのスペースが設けられている。
それらをぐんぐん進むと、エンパイヤビルの写真をバックに一組ずつ写真が撮られる所を通る。
サービスではなく有料。
別に欲しくなかったので、買いませんでした。
まだか?と思うくらいいくつもエスカレーターを上ってはフロアを歩かされ、やっとの思いでエスカレーターに辿り着いた。
昼間は今まで歩いた所が人で埋め尽くされるのかと思うと、ゾッとする。
余談だが、展望台へ登る方法は2つあって、普通にエレベーターで登る方法と、アトラクションの乗り物に乗って登る方法。
アトラクションの方は20$以上もしたので、普通にした。
正直、必要か?と思ったが、それは伏せておこう。
展望台は86階。
それまでのMとの会話。
M 「へぇ~。シアトルのスペースニードルより高いねんて。でも、俺らはNYを見下しに行くんやもんな。絶対驚かへんよな。」
俺 「そや、見下しにいくんやもんな。NYは俺のモノ的なな。『あ、こんなもんか』と。腕組んで『上から目線』で見てやろうかと。」
M 「あ、後でうちが建てたビル見えると思うから、あとで教えてあげるよ。」
俺 「あ、そう?うちも見えるかも知れないから、あとで見せてあげますわ。」
と、日本人が居たら『なんだコイツ等、ウゼェ。』発言を連発。
86階
俺、M すげ~~~!!!!
俺、M すんげ~~~!!!!
俺、M す~~げ~~!!!!
言ってるし。
ってか、言わない訳がない!!
ごめんなさいです。
ホンマ先程の失言撤回させて下さい。
本当にメチャクチャ綺麗です。
M 「あっちの方面が自由の女神やんな・・・・あ!あの土台が光ってるんが自由の女神?!」
俺 「え?・・・・あ、あれか!って、暗いから本体は見えへんなぁ。あっちがニュージャージーやなぁ。」
高いと、地形まで見える。
飛行機から見るのとはまた違う。
飛行機からは位置くらいしか把握できないけど、肉眼でリアルに見ることが出来る点はやはり、エンパイヤにしか出来ない。
こう、風景を眺めていると、一つ一つの光が星の様でこんなモノ見たことがないと思えました。
アベニューに至っては、車のライトが星の川のようにキラキラ流れてとても綺麗なのです。
写真で見ても綺麗だけど、何かしらオーラ的なものを感じるのです。
目で見るのではなく体で感じる風景と言っていいのでしょうか?
“本物”とは言葉では言い表せない代物です。
コレを人間が全て作り上げたかと思うと、なんだか人間の力は計り知れないなって思った。
あの車のねじ一本も、この目の前にあるクライスラービルのライトを作り上げたのも、ビルを支えている鉄柱も、このニューヨーク1高いエンパイヤステートビル本体も!
様々な思いが駆け巡った。
それと共に・・・・
めっちゃ寒い!!!!
風がビュンビュン吹き荒び、地上に居ても寒いのに、ココはさらに風も冷たい!!!
手はポケットで補えるモノの、耳はどうにも我慢できない!
Mに「ゴメン、返して」なんて言える訳が無い!
Mなら状態悪化間違いない!
Mは俺の身震い様に気付いたのか、「大丈夫?返そうか?」と言ってくれるのだが、
「いや、大丈夫やで・・・。」と強がってみせた。
寒さでテンションがあがり、
俺 「うわ~!!この風、なんか飛べそう!!」ほんと、極寒で魂が天にも飛べそうでした。
何度も売店やトイレのある内側に逃げ込み、なんとか寒さを凌いだ。
寒いのは寒いけど、それ以上に夜景に感動した。
町がとても小さく見えて、本当にそこに存在してあるのか?と思うくらい幻想的。
ずっと見惚れてました。
内側で。
だって、めっちゃ寒いんすよ!
冬のエンパイヤはお薦め出来ません!
そうそう、店内に面白い機械があるんですよ。
M 「あ!これ知ってる!シアトルでもやった事あるんやけど、1㌣持ってる?それをこの機械で押しつぶして、メダル作んねん!」
俺 「え?お金潰してもいいん?犯罪ちゃうん??」
M 「うん。アメリカでは大丈夫みたい。」
そりゃそうだ。
犯罪なら、こんな機械は無いだろうからね。
その機械に作り方を書いた紙が張ってあって、コレがまた面白い!
英語をパソコンの翻訳機能で訳したような、変な日本語が使われている!
『あなたは、その1セントを入ります。』とか『付属してある、回転機を回す事が出来でしょう。』とか。
・・・・他はちょっと忘れたので、見たい方は是非ニューヨークへ。
俺 「親切なん分かるけど、へんやろ、この日本語?!ホンマ、わかってんのかな?」
M 「はは、ホンマや。日本人良く来るんやろうな。これはおかしーわ。」
俺 「世界のエンパイヤやのに、コレくらいちゃんとせーよなー。」
毒付く高飛車オリエンタル。
で、その変な日本語の説明書を見て作ろうとするが、上手くいかない。
M 「あれ?おかしいな??1ドルはめ込んでから押し込んで、1セント入れて・・・あら?イケるはずなんやけど・・・」
するとそこに、同じ観光者のようなティーンエイジャーが来て、訛った英語で一生懸命説明してくれる。
でも、上手くいかない。
係りの人にも尋ねるが、上手くいかない。
壊れているのか、仕方なく諦めた。
が、
しばらくして、インド系のの女性がメダルを作っているではないか!
おお!壊れてない!
女性は1ドルと、1セントを同時に入り口にはめ込んでいる。
M 「あ!一緒にはめなきゃならんかったんやな!」
そして、無事俺の手元に自由の女神が象られた(かたどられた)メダルが出来上がった。
良かった。良かった。
自分達が居るのは86階。
後、何ドルか支払えば90階まで上がれるという。
俺 「別に良いよな?」
M 「うん。あんま変わらんやろ?」
俺 「よし、帰ろう!最後の晩餐や!」
M 「俺、あんま食べられへんと思うけど・・・。」
俺 「あ・・・・・。」
エンパイヤから十分見下した(まだ言うか)ので、コレでニューヨーク最後の観光が終了した。
あとは、夜中の4時にMが予約してくれた送迎タクシーに乗って帰るだけ。
後数時間後にはニューヨークを発つのかと思うと、なんだか実感が湧かない。
なんだかずっとこのままニューヨークに居る気分だった。
最高の夜景を惜しむようにエレベーターを降りていった。
by unntama01
| 2006-06-11 22:51
| NY ~旅行記~