京都ではなく最高のディナーへ。
2006年 10月 25日
先週Elliotのご両親が来日しているという事で、Jet’sと一緒に食事をした。
その帰りに京都観光に誘われたのだが、Elliotとの時間が合わなかった為、神戸でディナーをする事になった。
Elliotが「何処かおすすめはある?」と聞いてきたので、俺はすかさず思い浮かんだのが
イタリア料理 『ガレット ネロ ビス』
しかし、海外のお客さんだから求めているのは日本料理では??
と思い、北海道料理から沖縄料理まで知っている所を提案してみた。
しかし、ママンは生魚は好まない。沖縄料理も面白いと思ったが、Elliotがやめておいた方が言いというので、結局ガレットネロへ予約する事にした。
当日、タイへ旅行へ行って会う事が出来なかったネッドも加わり5人でディナー。
待ち合わせの時間にいつものTitparkで再会。
合うなり、またまた緊張して上手く話せない。
でも、今日はたくさん居るわけじゃなく、パパンとママンを独占できるのだ。
沢山話さなければ!!
エリオットには何故この店を選んだのか拙い英語で説明すると
エ 「完璧!頑張ってダディに言ってみてよ!」
俺 「えぇ?!Ah~~~~~・・・・僕は食べるのが大好きで、特にイタリアンが好きなんです。
それで、三宮の周辺を食べ歩いてるんですけど、その中で一番好きなのはこの店なんです!」
を箇条書きのように説明。
パ 「それは楽しみだね。キミの英語は間違ってないよ。もっと自分に自信を持って!」
にこやかに話すパパンに癒されました。
ママンはずっとネッドと話してる様子。
店に着くと
マ 「素敵な所ねぇ~。」
俺 「どうぞ、3階なんです。遠くなってスイマセン。」
お店の人が明るく歓迎してくれて、席に着く。
席の予約はしたもののコースは頼んでいない。
この前に来た時は確かローマ字で綴られていたので大丈夫だと思ったが、全て日本語になっている。
エ 「ウンタマ、ダディはイタリア料理に詳しいからメニューを読んでみて?多分解ると思うから。」
と、俺は必死に説明した。
パパンも「ウンウン」とニコニコしながら聞いてくれるのだが、延々と説明をしなければならないので、ついには
エ 「皆、ウンタマのお薦めが食べたいって!」
俺 「ごめんなぁ~・・・」
かなり準備が悪い・・・。
飲み物を先に用意する事になって、パパンが「キャンティのコレ。」と頼んだ品の額が
5200円
ちょっと、目が点になりました。
でも俺は特別な日だからヨシと気合を入れて、オーダーをした。
アンティパスト
4種類の生ハムの盛り合わせ
ガーリックトーストのカナッペ3種類盛り合わせ
プリモピアット
手打ちパスタ 山海の幸たっぷりのタリオリーニ
ショートパスタ ポルチーニ茸とフレッシュトマトのマッケローニ
セコンドピアット
敦賀港産 日替わり鮮魚のトマト煮込み リヴォルノ風
タスマニア産羊肉のソテー ローズマリー風味
お店の方からご丁寧に「パスタは1.5倍に出来ますが如何なさいますか?」
多分足りない事を予想して、お願いした。
お料理が来るまで色んな話をした。
大体はエリオットのブログを見てご存知な様子。
でも折角来てるんだから、皆で遊んだ時の写真を持っていけば喜んで貰えると思って、
・春の花見
・夏のビーチバレー
・ジョーとのイタリアンホームパーティー
を持っていった。
うちの家族の事、兄弟と仲良くて、朝まで飲んだりする事、ニッキーとうちの母さんの腕相撲の話や、ネッドと兄ちゃんの腕相撲、春の梅の木では突然雪が降って来たことや、梅酒の元だと言って驚かせた事。
終始、パパンとママンは手を取り合って肩を組んだりしながら一生懸命話す俺に耳を傾けてくれる。
俺 「本当に仲がいいですね。エリオットはどう思う?」
エ 「僕も大好き。いつも2人は仲が良いんだ。僕も嬉しくなるよ。」
なんて良い家族なんだろうと思った。
うちの親より年上で、長い結婚生活なのに凄い差だ。
うちも少し問題は有るけど、兄弟との結束は固いんだ。
うちだって幸せな事に感謝しなければな。
エリオットのパパンとママンがコレだけ愛し合っているから、エリオットみたいな良い奴が育つんだ。
2人を正面に俺は座っていたのだが、見てるだけで幸せな気持ちになった。
料理が運ばれてくる度、「イイセンスしてる!」とか「コレが食べたかったんだ!」とか本当に嬉しい事ばかり言ってくれる。
このノリ、日本にもありますか?!っての。
「お世辞」って言葉が日本にあるから嫌らしく聴こえるんかな?
良く解らないのですが。
食事も中盤辺り。
パパンがカバンをゴソゴソと掻き分け、何かカラフルに包まれたモノをポンポンと取り出した。
ガッサーと2,3コ掴んで、ネッドと俺に渡してくれた。
俺 「え?何?何ですの?」
パ 「キミにあげるよ。」
俺 「え?何?なんで??エリオット!!、コレ??」
エ 「開けてみて!」
訳が分からず無造作に包まれた包装紙をバリバリアメリカン開きすると・・・
Justinの最新CD!!
Janetの最新CD!!
シカゴのジャズフェスティバルのキャップ!!
パ 「シカゴのお土産だよ。」
俺 「・・・・・!!!!」
もう感激です。
全くこんな事を予想していなかった。
なんなんだ、エリオットパパン?!
しかも、Justinとかもう最高のチョイスじゃないですか!!
嬉しくて、セットした髪もなんのその。
キャップを被って上品なリストランテではしゃいでしまった。
というか、先にやられてしまった。
俺も隠し玉を持っていたのだ。
ママンが梅酒を大いに気に入っていたので、ちょっと良いところの梅酒と、
神戸の風景が書いてある容器に沢山詰まったクッキー。
お返しにするつもりは無かったけど、俺からの感謝のプレゼント。
マ 「信じられない!!とても嬉しいわ!ン~っマ!!」投げキッス。
パ 「クッキー大好きなんだ!凄く嬉しいよ!ありがとう!」
良かった。良かった。
この喜んでもらう顔が好きだから、プレゼントって好きだなぁ。
料理も無くなったがいまいち、満腹ではないので、この店定番のお薦め
渡り蟹のスパゲティ ビスクソース
と、ママンがサラダが食べたいと言っていたので、特別に無い料理を作って貰った。
最後には水を使っていないパンナコッタ。
今までに食べた事の無いくらい美味しいデザートってココのパンナコッタに匹敵するものは無い。
本当にメチャクチャ美味い!
少しでも食べて欲しいので、2皿だけオーダーすると、ソムリエの方がサービスしてくれて、
一人ずつ行き渡るようにデザートグラスに小分けしてくれた。
もう、何から何まで素晴らしいです。ガレットネロ。
パパンは「うん!美味しい!私も大好きで作るんだよ。パンナコッタ。」
俺 「え?!マジで?!パパン料理するの?!」
エ 「凄く上手だよ!」
パ 「いや、ママの方が上手だよ。ねぇ?ママ?」
マ 「ふふふ。何言ってんのよ。」
俺 「うわぁ!凄いなぁ!どんな料理が得意ですか?!」
パ 「さっきのメニューにもあったけど、魚を良く紙に包んで焼いたりするよ。」
俺 「イタリアン?!僕も!僕も!!料理も大好きなんです!」
パ 「レシピ教えてあげるよ。」
俺 「ありがとうございます!!・・・え?でもエリオットはそんなに出来ないよな?」
エ 「ダディとマムが作ってくれるから僕は作らなくていいんだ。」
俺 「いや、お前も作れよ。」
エ 「そのうちね。」
意外な共通点。
料理が出来るとこんなに親近感が湧く。
ジョーの時もそうだ。
趣味が合うって老若男女、万国共通なんだな。
食事も終え、俺が纏めようとしたら、時すでに遅し・・・。
パパンが店員にカードを出していた。
俺 「ちょ!ちょっと!!ダディ!!」
パ 「問題ないよ。私は本当に楽しい食事をさせて貰った。嬉しいんだよ。息子の友達にもまた逢えたしな。」
俺 「いやいやいやいや、でも・・・。エリオット、どうしよ・・・。」
エ 「問題ないよ。ダディが嬉しいって言ってるんだ。」
俺 「(好意を汚したくないし)・・・・本当にありがとうございます。」
パ 「どういたしまして。」
ママンもニコニコ笑っている。
ここは素直に喜ばないとな。
パパン、ママン、ありがとう。
お腹も心も満たされ、お店を後にした。
すると、ママンが突然看板をじっと見つめ、
マ 「ガレットネロってどういう意味??」
俺はそういえばちゃんと知らないや・・・と思い、急いで店に戻りソムリエさんに聞いた。
「ガレットは“雛鶏”、ネロは“黒”、ビッツは“おかわり”と言う意味で、キャンティクラッシコに黒い鶏の絵が書いてありますよね?その鶏ではなくて、雛を掲げる事で、『子分達はまだまだ未熟でこれから鶏になる為に精一杯せいちょうしていけたらな』って意味でガレットネロなんです。
そして、ビッツは先日西宮にも同じ店をオープンしまして、2号店という意味でビッツと名づけました。」
へぇ~・・・。そんな意味があったんやなぁ・・・。
なんて、謙虚なんだ。
紳士的に答えて下さったソムリエさんはシェフのご兄弟で、兄弟で経営してるんですね。
英語で何とか説明したが、上手く説明出来たのかそれもまた微妙・・・。
帰りはママンと神戸の町の良い所なんかを話しながら歩いた。
帰る途中、ママンがスターバックスへ寄りたいと言って、コーヒーが好きでないパパンと俺は外で待つことにした。
俺 「今日は本当にありがとうございました。あの、そういえば、お仕事って何をしてるんですか?」
と、握手をしながら話を続けた。
パ 「ビルのコンサルティングをしているんだ。」
俺 「ん????・・・・・へぇ~、そうなんですか。(設計しかなんかかな?)忙しいでしょう?よく、休みが取れましたね?」
パ 「ん~・・・まーね・・・。ボスだから調整できたんだ・・・。」
俺 「え?!ボス?!社長?!うわっ!もう一回握手して貰って良いですか?!」
パパンは両手を上げて
パ 「いやいや、やめてくれよ。」
苦笑いをした。
俺 「へぇ~、じゃあ、ニューヨークでもコンサルティングの仕事を??」
パ 「あ、その時は企業専門の弁護士を・・・・。」
俺 「えぇぇぇぇぇ?!昔、弁護士で、今コンサルティングの社長?!!あの、握手して下さい!!(御利益御利益)」
パパンは苦笑いしながら渋々、握手してくれた。
俺 「もう、手を二度と洗えないですね!」
パ 「ははは、何を言ってるんだ。」
エリオットはアメリカで2番目に頭の良い大学を出てるのは、こういう環境があったからなんだな。
最初から只者じゃないと思ってたよ。
3人がスターバックスから出てきて、駅に向かった。
俺 「おめぇのパパ、ボスなんだって?!」
エ 「あははは・・・・うん。尊敬してるよ。」
コレだけ仕事が出来て、家族にも優しい、人間的にも優しい、どうやったらこんな人間になるのか想像もつかない。
アメリカ人の男性は本当に尊敬出来る。
リンダのハズバンドのジムさんだって俺の尊敬出来る人。
コレで二人目だ。
2人とも全然関係ない人だけど、何処か似ている。
俺の目標になる人だ。
駅に着くとコレで本当の本当にお別れ。
2人とぎゅぃーっとハグをして、またいつか会えることを願ってお別れをした。
本当に短い時間だったけど、楽しかった。
また逢えて本当に良かった。
エリオットとはこれからもずっと仲良くしていく。
いつかはシカゴに行きそうだな。こりゃ。
この感謝の気持ちを手紙にして送ってみた。
パパンとママンに気持ちは届いてるのだろうか??
本当に、本当にありがとう。
I love dady & mamy .
by unntama01
| 2006-10-25 20:55
| 日記