Transfer al-Dawha ~ الدوحة ~
2007年 08月 01日
地上の光も届かないその場所には見たことも無いほどの星の数が広がっていた。
この宇宙に同じように生命体が生息しているのではないかと、強ち(あながち)冗談ではない気もする。
中々寝付けない俺は機内を歩き回ったり、「オレンジジュースちょーだい♪」とクルールームにちょっかい出しに行ったり、CAの笑顔に癒されたりと一人の時間を有効に利用した。
寝ているヴァージニアの上をよじ登って自分の座席に着いた時には、「どうやって戻ったの?!」と目覚めた彼女にかなり驚かれたりも。
ヴァージニアは「後どれくらいで着くの?」「耐えられないよ~」と愚痴を零す。
なんだか世話の焼ける妹みたいな感覚だ。
俺 「あと2時間くらいじゃないか?ほら、この画面。向こうの到着時間が5時だろ?で、大阪の時間がコレ。もうすぐだって。」
V 「でもまた乗り換えないといけないじゃない~。」
俺 「ギリシャに着いたらまた移動するのか?」
V 「う~ん。1時間くらいで家に着くかな。」
俺 「じゃぁ、いいじゃねーか。俺なんてまたピレウスまで行って船に乗るんだぞ。」
V 「えぇ?!まだまだじゃない!」
俺 「俺よりマシだろ??」
V 「ははは、そーね。」
窓のカバーを開けると群青からオレンジに、オレンジから黄色に、空の色が明るくなってきた。
上を見上げるとまだ微かに星が見える。
真っ赤な朝日が見えるかと思ったが、残念ながら俺たちが乗っている座席は右側で東陽を見るには左に座らなければならなかった。
辺りが明るくなるにつれて地形が姿を現した。
ココはもうアラブ共和国の大陸。
カタールとは中東、西アジアに位置し、アラビア半島の東部カタール半島全域を領土とする。
その首都が「ドーハ」と呼ばれる。
日本人にもサッカーで「ドーハの悲劇」は有名な話。
そのドーハがココ。
カタールの経済産業の殆どが天然ガスの輸出となっており、国民一人当たりのGDPが世界一と言説されるそうだ。
年間の降水量が50mm前後である為、農業が難しく、鉱物、石油の輸出に依存している所が多い。
超成金大国ドバイの隣なだけある。
自分の人生の中で中東、西アジア区域に足を付けるとは思っても見なかった。
飛行機が到着すると、異様な緊張感が自分の中で膨れ上がるのが分かる。
突然過激派が乗り込んできて銃を乱射するのではないか?
次に飛び立つ時に打ち落とされるのではないか?!
有り得ない妄想を膨らませながら、機内を出た。
むわっつ。
期待の傍には送迎バスが待機していた。
それに乗り込み、センターを目指す。
アラビア半島というだけあって、朝の5時とはいえ30度近くの体感温度を感じた。
実際に何度かは分からないが、体はまだ6月の感覚でこの気温を体感すると
「異国に来たんだな~。」
と、初めて実感する。
送迎中に色んな仕事をしている人を目にした。
車を運転する人、掃除をしている人、メンテナンスをしている人、荷物を運んでいる人。
全ての人の肌の色が黒く光り、眼が大きく、睫毛が長い。
若干強面の面持ちで目が合うと怯んで(ひるんで)しまう様な勢いだ。
「異国に来たんだな~。」
と。
空港の外装はやはりというかアラビックな宮殿調。
こういう、文化を大切にしてる国を見ると日本も見習って欲しいなと思う。
確かに便利さや清潔さ耐久性を重視するのは大切な事かも知れないが、折角国際線に乗って遥々海外からお越し頂いた方々が日本のイメージの欠片も無い建物を見てどう思うか。
アラブの華やかな黄金色を連想する建物に比べて日本の概観は灰色だ。
コンクリートじゃあ、異国情緒に欠けるだろう。
建物に入や否や、輝かしい内装に惚れ惚れした。
建物の殆どが免税店となっており、2階フロアが搭乗ゲート。
スペースは狭いのだが、朝から旅行客が賑わっている。
係りの人に「チケットを見せてごらん。ん・・・・・君は9番ゲートだ。2階に行けば分かるよ。」
と親切なのか無愛想なのか良く分からないおじさんに案内された。
V 「トイレに行きたいの。」
俺 「あ、俺も。ん~・・・・あ、あっちにあるみたいだな。行こうか。」
俺たちは全く同じルートの為、それからも一緒に行動した。
ドーハ→アテネ間のフライトは9時30分。
それまで3時間弱ある。
俺は日本で計画している時から、
「ドーハに着いたら4時間も時間を持て余してしまうぞ。ドーハの町に繰り出せないか?」
と考えていた。
しかし担当の兄ちゃん曰く、
「カタールはビザが必要ですね。滞在するには問題ないんですけど、一時的に空港の外に出る場合は滞在と見なされません。というよりも3,4時間で町に出るには少々慌しくなってしまい、飛行機に乗り遅れる恐れもありますよ?」
さようですか。
断念した。
しかし、これだけ免税店が豊富で、ヴァージニアと一緒だったらあっという間に時間が過ぎるだろうと思った。
この宇宙に同じように生命体が生息しているのではないかと、強ち(あながち)冗談ではない気もする。
中々寝付けない俺は機内を歩き回ったり、「オレンジジュースちょーだい♪」とクルールームにちょっかい出しに行ったり、CAの笑顔に癒されたりと一人の時間を有効に利用した。
寝ているヴァージニアの上をよじ登って自分の座席に着いた時には、「どうやって戻ったの?!」と目覚めた彼女にかなり驚かれたりも。
ヴァージニアは「後どれくらいで着くの?」「耐えられないよ~」と愚痴を零す。
なんだか世話の焼ける妹みたいな感覚だ。
俺 「あと2時間くらいじゃないか?ほら、この画面。向こうの到着時間が5時だろ?で、大阪の時間がコレ。もうすぐだって。」
V 「でもまた乗り換えないといけないじゃない~。」
俺 「ギリシャに着いたらまた移動するのか?」
V 「う~ん。1時間くらいで家に着くかな。」
俺 「じゃぁ、いいじゃねーか。俺なんてまたピレウスまで行って船に乗るんだぞ。」
V 「えぇ?!まだまだじゃない!」
俺 「俺よりマシだろ??」
V 「ははは、そーね。」
窓のカバーを開けると群青からオレンジに、オレンジから黄色に、空の色が明るくなってきた。
上を見上げるとまだ微かに星が見える。
真っ赤な朝日が見えるかと思ったが、残念ながら俺たちが乗っている座席は右側で東陽を見るには左に座らなければならなかった。
辺りが明るくなるにつれて地形が姿を現した。
ココはもうアラブ共和国の大陸。
カタールとは中東、西アジアに位置し、アラビア半島の東部カタール半島全域を領土とする。
その首都が「ドーハ」と呼ばれる。
日本人にもサッカーで「ドーハの悲劇」は有名な話。
そのドーハがココ。
カタールの経済産業の殆どが天然ガスの輸出となっており、国民一人当たりのGDPが世界一と言説されるそうだ。
年間の降水量が50mm前後である為、農業が難しく、鉱物、石油の輸出に依存している所が多い。
超成金大国ドバイの隣なだけある。
自分の人生の中で中東、西アジア区域に足を付けるとは思っても見なかった。
飛行機が到着すると、異様な緊張感が自分の中で膨れ上がるのが分かる。
突然過激派が乗り込んできて銃を乱射するのではないか?
次に飛び立つ時に打ち落とされるのではないか?!
有り得ない妄想を膨らませながら、機内を出た。
むわっつ。
期待の傍には送迎バスが待機していた。
それに乗り込み、センターを目指す。
アラビア半島というだけあって、朝の5時とはいえ30度近くの体感温度を感じた。
実際に何度かは分からないが、体はまだ6月の感覚でこの気温を体感すると
「異国に来たんだな~。」
と、初めて実感する。
送迎中に色んな仕事をしている人を目にした。
車を運転する人、掃除をしている人、メンテナンスをしている人、荷物を運んでいる人。
全ての人の肌の色が黒く光り、眼が大きく、睫毛が長い。
若干強面の面持ちで目が合うと怯んで(ひるんで)しまう様な勢いだ。
「異国に来たんだな~。」
と。
空港の外装はやはりというかアラビックな宮殿調。
こういう、文化を大切にしてる国を見ると日本も見習って欲しいなと思う。
確かに便利さや清潔さ耐久性を重視するのは大切な事かも知れないが、折角国際線に乗って遥々海外からお越し頂いた方々が日本のイメージの欠片も無い建物を見てどう思うか。
アラブの華やかな黄金色を連想する建物に比べて日本の概観は灰色だ。
コンクリートじゃあ、異国情緒に欠けるだろう。
建物に入や否や、輝かしい内装に惚れ惚れした。
建物の殆どが免税店となっており、2階フロアが搭乗ゲート。
スペースは狭いのだが、朝から旅行客が賑わっている。
係りの人に「チケットを見せてごらん。ん・・・・・君は9番ゲートだ。2階に行けば分かるよ。」
と親切なのか無愛想なのか良く分からないおじさんに案内された。
V 「トイレに行きたいの。」
俺 「あ、俺も。ん~・・・・あ、あっちにあるみたいだな。行こうか。」
俺たちは全く同じルートの為、それからも一緒に行動した。
ドーハ→アテネ間のフライトは9時30分。
それまで3時間弱ある。
俺は日本で計画している時から、
「ドーハに着いたら4時間も時間を持て余してしまうぞ。ドーハの町に繰り出せないか?」
と考えていた。
しかし担当の兄ちゃん曰く、
「カタールはビザが必要ですね。滞在するには問題ないんですけど、一時的に空港の外に出る場合は滞在と見なされません。というよりも3,4時間で町に出るには少々慌しくなってしまい、飛行機に乗り遅れる恐れもありますよ?」
さようですか。
断念した。
しかし、これだけ免税店が豊富で、ヴァージニアと一緒だったらあっという間に時間が過ぎるだろうと思った。
by unntama01
| 2007-08-01 19:49
| GREECE ~旅行記~