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やりたいようにやる。そう自己満足。日々変わっていく考え方がやけに面白い。


by unntama01
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オリンポスの寝室 

俺 「もう5時でっせ。」

クラブからの帰り道。


P 「ウンタマは何時に出なきゃいけないんだ?」

俺 「えーっと、2時の船には乗らなアカンから1時には家を出ないとな。」

P 「そっか・・・。」

疲れているのか、静かに返事をした。


俺 「パノ、ホンマ泊めてくれてありがとうな。」

P 「あー、はは。気にするなよ。・・・あ、でも家に入る時は静かにな。」

俺 「OKOK。」

あっという間に家に着き、先にエロスが家に入り中の様子を見るため、俺は外で待たされた。




P 「ウンタマ!いいよ!」

パノスが出て来て、俺を呼ぶ。

こそ~っと家の中に入るが、大声で話をしているパノス。

ええええええ・・・。

こそ~っと歩く俺に「HI」と話しかける同居人。

ええええええ・・・。
「は・・・ハーィ・・・。夜遅くにごめんなさーい。」

動揺しながら、挨拶。

なんで?

俺が入るの内緒じゃなかった??

預けていた荷物を二階に運び込む。
(結構重いスーツケースを手摺りも無く丈夫でも無く、人一人通るのでやっとな階段で結構大変だったんだよ。)

パノスは大声で2階の隣の部屋の女性に話しかける。


ええええええ・・・。

もう、朝の5時ですけどぉおお??


いきなりパソコンを点け、陽気に歌い出すパノス。

ええええええ・・・。

さっき、『静かに』って言ってなかったぁ??

俺 「ちょ、ちょっとパノ!うるさないか?彼女怒るんちゃうのん??」

P 「あ、なんか起きてたみたい。大丈夫だって。」

(えぇぇぇ、うそん。ごっつ寝る前ですやん、彼女。)

P 「あ、ウンタマ!さっき見せてくれたニコスだけどさぁ、それココにも入ってんだよねー。俺はこっちの方がいいと思うんだけどー!」

と、色々教えてくれるパノス。

(いやいやいや、分ったから静かにしよーぜ?)

俺は苦笑いしながら、パノスの上機嫌に付き合った。


P 「あ!ウンタマ!あれなんだっけ?!あれ!あれ!!」

俺 「なんやねん、あれって。」

P 「なんかプールに居るとき言ってただろ?!どんな時にでも使える日本語!」

俺 「あぁ、『どんだけ』?!」

P 「そう!DONDAKEEEE!!!忘れない内に紙に書いて!」

俺 「あ、はぁ~。」

P 「どんだけ~!!!どんだけ~!!!」

俺もなんつー日本語教えてんだよ。
ま、コイツなら上手い使い方すんだろうな。


ギリシャでは・・・・・っつーかミコノスでは何でもアリかと。

俺 「あのさ、シャワー浴びたいんだけど・・・。」

P 「あー、そっかそっか。じゃあこっち来てー。」

隣の部屋にあるバスルーム。

その正面に彼女の部屋。

ドア全開の彼女の部屋。



P 「コレがウンタマー。」

余計なお世話にも、寝掛けの彼女に挨拶を強いるパノス。

彼女は横になっていて、軽く起き上がって「ハーイ」と挨拶をしてくれた。

申し訳ないと思いながらも、

俺 「あ、どーもー・・・・?!!!!

『迷惑掛けて申し訳ない』とかそういうのどーでもなるくらい驚いたモノが目に飛び込んでくる。




















彼女、下着姿。

しかも、スケスケ。





















えぇぇぇぇ?!っつーか、良いのコレ?!良いのー?!!

見た感じ、自分より若いと思われる。


確かに、暑い。

今年のミコノスは異常気象らしいし。

うん。

分る。

その部屋、窓無くて通気性悪いもんな。

うんうん。

分る。分る。

パノスと同じで出稼ぎか何かでシェアルームで節約せなアカンもんな。

うんうん。

分る、分るよー。

おいたん、ものっそ、分る!

でもさ・・・・



でもよー・・・



















年頃の女性がドア全開で、下着姿で無防備ってぇええええ?!!!

ヌーディストビーチは有名だけどさぁあああ!!?

どんだけ自由なの、ココぉぉぉおおお!!!?























パノスはなんの気も留めずに明るく振舞う。

これは彼らにとって当たり前の光景にしか過ぎないようだ。

兄弟感覚??

でも、お客さんである俺の前でもなんの恥らいもなく・・・・。



あ。




街中でも普通に水着で歩いてる人多かった。

あ、そっか。

うん、そういう原理や。

そういう事にしとこ。

深く考えない!

ダメだぞ!俺っ!!





っつーか、どんな造りだよ、ココ。

狭い空間にたくさんの部屋を設けるのは良いが、余りにも変だぞ。

水溢れたら、彼女の部屋水浸しやん。



一瞬の内にたくさんの妄想をしている内に、パノスはバスルームに入り説明を始める。

お湯の出し方、パノスのバスタオル、シャンプー、トイレルール等々。

P 「あ、喉渇いたらさー・・・」

パノスは一階に下りていく。

一階で寝ている青年に殴りこみ、その後キッチンの冷蔵庫の水を取り出しがぶがぶ飲んだあと、俺にペットボトルを差し出した。

P 「OK?」

おめー、どんだけ無邪気なんだよ。

俺 「お・・・OKOK・・・!!」

パノスの人気はこういう所に隠れているのかも知れないな。

俺 「すいませーん。お邪魔しましたー。」

   「ははは。大丈夫ですよー。」

迷惑掛けないようにささっとシャワーを浴び、歯を磨く。

(あれ?ココは塩気がないな??)
海に近いホテルでは海水をろ過して使っているものだと思っていたが、場所によっては雨水を浄化して利用しているのかな?とふと思った。

彼女が寝ている事を、チラッと横目で見てパノスの部屋に戻った。
えへ。

エロスはすでにベッドの上で寝ている様子。

パノスは布団や毛布を持ち上げ、どこか移動しようとする。

P 「ちょっと、コレ持ってくれる?」

毛布を受け取り呆然としていると、パノスは屋上へ行くハシゴを用意した。

俺 「え?!屋上行くの??」

P 「そう!」

俺 「え?!マジで!?マジで?!!」

屋上へ登り、毛布を広げた。

P 「下のベッドに二人じゃ狭いだろ?夏の暑い時はこうやって屋上で寝る事があるんだ。中は暑いし。夏のミコノスは雨も降ることないし、こうやって寝るのが気持ち良いんだ!!」

俺 「そんなん俺、地べたで良かったのに。・・・でもそれいいな!!いいなっ!!」

どんな高級なホテルのフカフカのベッドよりも地面はゴツゴツで周りは不細工で不衛生。
それでも遮る物のない満天の星空の下で寝るのは最高に良い。

日本の夏は雨や蚊が居て外で寝るなんてとんでもない行為だが、ここなら何も心配ない!

蚊に苛まれるのだけは本当に敵わない。

それが居ない事に最高の心地よさを感じる。

P 「毛布が一つしかなくてゴメン。狭いけど我慢してよ。」

俺 「もー!全然問題ないっす!ホンマありがとう!ホンマありがとう!!!」

ゴロンと横になるとギリシャの星空が輝いて見えた。

ミコノスの明るさもあって、満天の星空は拝めなかったが、十分だ。

こういう経験、出来ないぞ普通!

若干、高揚して寝付けなかったが、いつの間にか深い眠りについていた。



















パノス、ありがとな。



















・・・・・・・・・・・・・・・・。



















じりじり・・・・。

















アツ・・・・。



















アツ・・・・・。

















アッツい!!!!









ガバッっと起き上がり、目を開けると閃光が眩しくて一瞬眩暈がした・・・!!!



ピカンッ☆


アレから数時間しか経っていないが、夏の夜は短く、太陽がギラギラ照らしつけている。

パノスは汗だくになりながらも、起きる気配なし。

スゲーな、おぃ。

俺も眠気は激しく健在であった為、日陰に隠れ、再度就寝。



















・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



















暑い・・・・。


















アツーイ・・・・・。




















暑いっつーの!!!


って、寝れるか、ボケェ!!!




数十分も経てば日陰は日向に変わり、容赦なく焼けるような閃光を照らしつける。

夜はあんなに素敵だと思えたが、今は正にたいやき君状態。


  ♪嫌になちゃう、ウィヨゥ~♪

と、ちゃうんじゃ、オrrrrルァ!!

天界の寝室の様に思えた場所も、これだけ暑ければ灼熱の地獄だ。

忘れていた。

ミコノスのありえない暑さを。

パノスは相変わらず額に汗を滲ませ、根性で寝続ける。

お前は、のび太君かっ。



やはり俺も眠気MAXの為、ビーチで日焼けをしているものだと思い込み、寝る事に集中した。



















・・・・・・・・・・・・・・・。



















・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



















・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



















ぴりゃりろりん♪

ぴーっぱっぱーぱー♪♪

ぴろりろぴろりろぴぃー!!!



?!!!


パノスが設定していた携帯のアラームのようだ!

次は、お前か。

やはりパノスは起きる気配なし。

仕方なく使い方が分らないながらも電源を切る!

もー、寝かせてくれよー。

もー。



















・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


















ぴりゃりろりん♪

ぴーっぱっぱーぱー♪♪

ぴろりろぴろりろぴぃー!!!





偉そうにスヌーズ通知?!



・・・・・・・・・・・・・・。



消す。寝る。

アラーム。

消す。寝る。

アラーム。

パノ、熟睡。





あははーっ・・・はー・・・・・。o(T△T=T△T)o 


寝ーれーなーいー・・・・。





やっとパノスが起きたのが11時。

その間、私は電源を切っても切っても起き上がる携帯と格闘していましたさ。

太陽が真上に近い所まで来て、やっと移動する気になったパノス。

下に移動して、ベッドに移る。

俺はもう一度シャワーを浴び、出掛ける仕度をした。





ミコノスの住人の普通は、新参者しかも日本人の俺には厳しかった。

何も通用しない。
それだけ刺激があっていいのかもしれないけども。



三日目のミコノスは俺にとってかなり精神的に養えた一日になったのではなかろうか。

というか、パノスの纏わる全てを体全体で受け止めたような感じか。
色んな事が勉強になったし、刺激になった。

彼との出会いは自分の人生においてかなり触発される部分があったな。
本当にとてもいい経験になった。



そんなとんでもねー奴とあっという間のお別れ。



俺のギリシャ旅行4日目突入の朝(昼?)が始まろうとしていた・・・・。
by unntama01 | 2007-12-31 05:03 | GREECE ~旅行記~