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やりたいようにやる。そう自己満足。日々変わっていく考え方がやけに面白い。


by unntama01
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BEN⑫

Elliotの友達Benが来日した時の話。

来日当初早速クラブで出会うが、初対面という恥ずかしさから、微妙な仲になる。

しかしElliotの親友というのだから、いい思い出を残そうと、
どこを観光するか悩み、提案したが結局はElliotが良いと思った、アメリカ村と堀江へ。
流れで心斎橋、難波と歩き、神戸に戻ってから足湯で疲れを癒し、串カツ屋へ。
最後に日本三大夜景の神戸をドライビングで一望。

この時すでにBenとも冗談を言い合う仲になった。

そして次の日は彼らは京都観光。
俺は仕事。

その週の土曜日にWellcome party をするという話になっていた。
俺は仕事は休みだけど、バイトが入っていた。

こんな機会はもう無いし、コレだけ仲良くなったんだから、もっと話したいと思った。

土曜日という忙しい日とはわかっていたが、駄目元で主任に相談した所、

「おっしゃ、分かった!貴重な体験楽しんで来て下さい!」

と清々しくもなんとも有難い返事が返ってきた。

お礼にその日のバイトは遅くまで残り、誰もがしたくない油交換や片付けを率先して行った。
そんな当たり前の事しても主任は「ホンマ助かりました!ありがとうございます!」と偉ぶる事無く、お礼を言ってくれた。
ホント、主任には頭が上がりません。

そして土曜日。
仕事を終えて、本来ならクソ忙しいキッチンへ行く所をワイワイ騒ごうとしているのだ。
正直後ろ髪引かれる思いだった。

約束した待ち合わせ場所に行くと、たくさん居ると思っていたがElliot,Ben,Dustinの三人だけ。

丁度この時期、送別会だ、壮行会だと参加出来る人間が殆ど居なかった。

だが、Elliotは「クラブのメンバーだね!これが本当の友達だよ!」と嬉しそうに話す。
確かにたくさんいたらいたで、何かと大変だ。
この4人だからこそ分かり合える楽しさがある。

俺が揃った所で、居酒屋へ向かう。

俺 「京都はどうだった?」

B 「最高だったよ!でも最初の日にバーで飲み過ぎてね、ちょっと気分悪かったよ。」

俺 「バーでそんなに何を?!」

B 「ウォッカ!大好きなんだよね!ショットでクッと飲むのが最高!」

俺 「俺には無理だ・・・。」

豪遊三昧が伺える会話だ。
楽しそうで何より。

居酒屋はいつもElliot達が愛顧している「かざぐるま」

特別美味しいという訳でもないのに、誰か日本に来るといつもそこだ。
他にももっと色んな所があるんだが・・・。

アメリカ人が好んで行くところなんだ。
何かしら理由があるんだろう。
盗める所は盗んでいこうじゃないか。

俺 「もし、俺がアメリカでこんな感じで店を出したらどう思う?」

D 「凄く人気が出ると思うよ!ロスでは今居酒屋がブームだからね。」

俺 「じゃあどんな料理がいい?」

D 「やっぱり、こんな寿司ロールかな。ここの店にあるようなものなら何でも良いと思うよ!」

う~ん。
それくらいの情報は知ってるんだ。
ただ、日本人とアメリカ人の舌の構造や好みも全く違うではないか。
もっと他には無いのか・・・・?
しかしそんな巧みに英語で話す事が出来ない。
うやむやなまま、周りの会話に合わせてただひたすら俺は聞き取る事に集中した。

BEN⑫_e0038719_362860.jpg


これだけ長い間付き合ってると彼らが好んで食べるものくらい大体分かる。

飲み物で梅酒は欠かせない。

サーモン、アボカド、エビは絶対何かの料理に入っている。

チヂミも意外と好評だ。

最初にメニューを渡された時、写真付が圧倒的に選ばれる。
(そりゃ、そうか。)
日本語や意味が分からない為、俺が選ぶ事になったので試験的に色んなモノを出してみた。

結局好評だったのはガーリックポテトフライ。

やっぱ単純料理が当たり障りがないと判明。

なんだよ、つまんねーな。

こっちは湯葉だとか、豆腐だとか、焼き鳥10種とか、色んなモノをチョイスしたんだよ。

Benは焼き鳥のズリを「野菜かと思った」っていう始末。

とりあえず不味くなくて、変わった形した物じゃなければなんでもいいのな。

BEN⑫_e0038719_372526.jpg


この時初めて知ったのが「オクラ」は英語でもオクラという事。
昔は階級の低い身分の食べ物だったんだって。
てっきり日本の野菜なんだと思ってた。

B 「今日といい、この前といい、色々気を使ってくれてありがとう。凄く楽しかったよ。」

という英語が分からず、周りと喋っていたのに急に離しかけられると、何言ってるかさっぱりだ。

適当に「huh」と答えていたが、エリオットが日本語でそう教えてくれた。

どうやら、俺は英語で話しているのではなく、イントネーションや、ジェスチャー、その場の話の流れから推測して理解しているみたいだ。

だから、突然関係ない話されたりすると、会話にならないという事。

Benは次の週から東京へ行き、東京の知り合いの所でまた一週間過ごすそうだ。
アメリカのバケーションって本当に羨ましい。
その分仕事が出来るんだろうな。

居酒屋の後、Elliotがプリクラを撮りたいとゲーセンへ入るが
「男性の方のみのご来店はご遠慮願います。」

と入るゲーセン全てに断られ、Elliotキレる。

「カレハ、ニホンハジメテデスヨ!ワカラナイカ?!」

どうしようもない店員のお姉さんは「規則ですので」と引き下がらない。

最終的にElliotすねる。
数々の暴言を英語で吐き捨てながら歩く。
Benもキレる。
「Elliot!! Stop it!!」
俺、Dustin、二人をなだめる。
Dustinと目を合わせ肩をしかめる。

Elliot 「どう?日本語上手かった?怒ってるの伝わったかな?」

ケロッとして笑いながら、俺に話す。

俺呆れる。

Elliotもよくわからねー奴だ。

一番年上のDustinは穏やかに事を対処しようとする。さすが大人だな。

ElliotとBenは花山組。
俺は地元、Dustinは学園都市側。
全く真逆方向なので、時間も10時と中途半端だが解散した。

俺とDustinはもう一見バーを梯子し、夜の12時からは俺は自分のバーへ働きに行った。

結局、貴重な体験か?と言われたらそうじゃないかもしれないが、最後にBenと一緒に食事が出来た事は良かった。
Dustinとも今後仲良くなれそうな気がするし。

いつもただ集まって飲んでいるだけじゃなくて、一つ一つに意味があるように感じながら人と接するようにしている。

今回のpartyだって行ってなかったら、気付かなかった事だってあったはずだ。

Benと今後アメリカに行った時、ボストンで逢おうと約束した。

それも大きなきっかけだとは、思うだろう?

どこで何がターニングポイントだなんてその時は分からないもんなんだ。
by unntama01 | 2007-05-02 02:52 | 日記