英語で『子猫ちゃん』を『キティ』って言うんだって。
2007年 08月 13日
ちょとー!何処ココぉおおおおお?!
いやいやいやいやいやいや、
ままままままま、まて、まてまてまて!!
・・・・・・・・。
一番最後の記憶を辿る。
ヴォぇっ・・・・気持ちわる・・・・。
とにかく二日酔いで、頭がグルグル回っている。
でぇ~・・・え・・・っと・・・・・。
ま、まず、ココは俺が予約したホテルじゃねぇよな・・・。
で、どうやって来たんだ、俺?
・・・・・・・ん?
真っ暗な部屋の中、隣のベッドに誰か居る・・・・・。
2人!!?
だ・・・誰だ??
そぉ~っと反対側に回り込み顔を覗いてみる。
・・・・・・・。
・・・・・・・。
ど、どちら様ですか?!
・・・・・・・・・。
いや、暗くて分からなかった。
奥に居るのはアレックスじゃねーか!!
っちょ、ちょっと、その横の女性、どちら様?!
アレックスお持ち帰り?!
俺もついでにお持ち帰り?!!
様々な妄想が駆り立てられる。
ほんっと何があったんだ??
ど、どうしよう・・・・。
起すか??
そのまま帰るか??
いや、なんか連れて来てくれたっぽいのに挨拶もなしに帰る訳にはいかんぞ・・・・。
ベッドに座り込む。
「ん~~~~・・・・・。」
とりあえずのど渇いた・・・・。
カバンにあった水を一気に飲み干す。
ゴソゴソゴソ・・・・・
アレックスが動き出す。
俺 “ビクッ”
眠気眼(まなこ)のアレックスが俺に気付き、ニッコリ笑う。
俺 「ぐ・・・ぐっも~に・・・ん。」
Al 「ん・・・・おはよう。・・・・よく眠れた?」
俺 「・・・・う・・うん。あの・・・・ココ・・・は・・・・?」
Al 「あぁ、俺のホテルだよ。・・・ん゛ん~(背伸び)・・・・・・のど渇いたな。」
フラフラ~っと立ち上がって、冷蔵庫にあるどでかいペットボトルを取り出し、ごくごくごく~っと飲み干す。
俺も何から聞いていいものか、頭の中はグルグルだし、自分が何をしてしまったのか恥ずかしさで口ごもってしまうし、ベッドに座ったまま黙り込んでしまった。
Al 「っくっくっくっくっく。」
俺 「?!」
急に笑い出すアレックスにびっくりして、キョトンとアレックスを眺めた。
Al 「昨日は本当に大変だったよ。君は倒れこんで動かないんだ。そのまま帰る訳にもいかないし、何度か起したんだよ?ホテルを聞こうとしても『sorry』しか言わないし。」
俺 「え?何?何やって?」
言ってる英語が聞き取れないのだが、ジェスチャーでどうやら肩に手を回して担いでいるようだ。
Al 「彼女も手伝ってくれたんだよ。」
俺 「へ・・・・?あの、わからんのやけど・・・、どちら様ですか??」
Al 「忘れたのか?!一緒に踊ってたじゃないか!?」
ん・・・・??確かに何人か女性と絡んだが、あんなに沢山いたら誰が誰だか分からない。
俺の記憶に残っているのはアレックスとアーキースの二人の名前とやたらノリのいい兄ちゃんとマッチョなおっさんと目が印象的な女性とキスしてくれた女性、ショートカットの女性だけだ。
名前は分からないが一緒に踊ったのは覚えている。
その中には居なかったはずだが・・・・。
俺 「ごめん・・・覚えてへん・・・。」
Al 「っはっはっは、大丈夫か??彼女は何度もミコノスで逢って仲良くなったんだ。キティっていうんだぞ。」
俺 「うん。ごめん・・・覚えとく。」
俺たちの声でキティも起きだした。
Ki 「・・・・・・ハ~イ。」
俺 「お・・・おはよう・・・。」
俺は二日酔いでおっそろしく浮腫んだ顔で、この世のモノとは思えない笑顔で手を振った。
キティはニコッと笑って手を振り返してくれた。
アレックスとキティはギリシャ語で何か話している。
昨日の話をしてるのか??
とにかく、俺はこの状況を飲み込んだと同時に申し訳ない気分でいっぱいだった。
俺 「アレックス!!え~・・・・と、ホンマにごめんなさい!!なんて英語で言ったら良いかわからんけど、ホンマにホンマにホンマにホンマにごめんなさい!!ホンマ、俺はクソボケです!!」
ジャパニーズオガミで渾身の謝罪をジェスチャーで表した。
Al 「ははは、問題ないって。気にするなよ。」
Ki 「まぁ、なんて可愛いの。」
いや、『cute』って・・・そーじゃなくて本当に申し訳ないんですけど!!
奢って貰った上に、泥酔して記憶無くして、ホテルまで運んでくれてって、
キティ?!さっきまであなたの名前忘れてたんだぞ?俺?!
アレックスだって俺ら昨日逢ったばっかなんだぞ?!
なんでそんな事までしてくれるんだ?!!
ホント、恩人ですよ!!
なんて言ったらいいか!!
英語でこれだけ流暢に言えたらどんなにスッキリするだろうか。
『so sorry』と『really thank you』の繰り返し。
情けない・・・・。
どうやら俺は長旅の疲れに加えて大量のアルコールと踊りでダウンしてしまったようだ。
詳しく話を聞くと、担いだのではなく、俺自身歩いていたというのだ。
アルコールで記憶を無くすなんて、これで人生2回目だ。
相当疲れていたみたい。
変な想像はしていたものの、アレックスのパンツ一丁だけが気になった。
本当に何も無かったんだよな??
下半身に違和感なし。
キティも普通にキャミソールだし。
でもパンツ一枚。
どんだけオープンなんだ、この島は。
ま、暑いっつーことにしておこう。
クーラーかかってっけど。
いや、まだ問題は解決していない。
ここは一体何処なんだ?!
俺 「アレックス??ここは何処?」
Al 「カトミリ風車のすぐ近くだよ。それより君のホテルはどこなんだ??」
(あぁ、昨日行った行った!って事は徒歩圏内だな。)
俺 「・・・・・・分からない・・・・。でも南のバスステーションの近くだってのは分かる!」
Al 「あぁ、じゃあメインストリートの近くだな。ここから歩いて10分くらいだよ。」
時計を確認した。
11時?!
もう11時なのか?!
何やってんの?俺?!
観光が出来ないじゃないかぁ~も~!!
でも、このままそそくさと帰るのも申し訳が立たない。
む゛~・・・・どうしたらいいんだぁああああ??
貴重な時間がぁああああああ!!!
Al 「なぁ、エスプレッソは好きか?」
独りヒステリックに陥ってる俺に何を言う、アレックス??
俺 「え?・・・・んぁあ、好きだけど??」
Al 「今から朝食でも食べに行こうか!」
二日酔いなんですけど、私。。。。
でも、折角の好意を無駄にしてはいけない。
もう、成すがままに行動する事にした。
Ki 「じゃあ、私仕事だから行くわね。」
ぇええええ?ここの住民だったんですか?!
驚いていると、キティは俺の頬にキスをしてアレックスの頬にもキスをして帰って行った。
推測するに、俺を運ぶ為に一緒にココまで来てくれたって事か?
それとも俺が爆睡中にアレックスとあんな事やこんな事を??
んな事聞ける訳がない。
ほんと、記憶が無いって恐ろしい事なんだなって実感した。
昨夜の恥骨と恥骨がコンニチワダンスだけが俺の中で最もセクシーな思い出であったと心から願う、そんな事件簿だった。
by unntama01
| 2007-08-13 01:58
| GREECE ~旅行記~