出会い・・・・そして別れ・・・⑦ ~ミコノス編~
2007年 10月 27日
朝の5時過ぎ
楽しいはずのクラブ帰りも人種差別によって台無しになり、気分は最悪。
恐れていた事が現実になる。
ふと気が付いた。
「あれ?ここどこだ??」
いい加減覚えろよ、と自分にも言い聞かせたいのだが、確かに知っている道ではあるが、全然違う方向に行っている事に気が付いた。
道の向こう側に広場が見える。
辿り付くとそこはココに来て初めて夕食を食べた「ニコス」
人が居ないとなんとも広い場所なんだろうと、驚いた。
そこを通り抜けようと、店の横を歩く。
!!!!!!!!!!!!!!!!
ペドロ君じゃないか!!
っつーか4匹も?!!
「確か、誰かの日記にペドロ君睡眠シーンを書いてる人が居たなぁ。」
『目を瞑っていても赤い目が透き通って見える』って。
そ~っと近付いて見てみた。
やっぱ目が透き通ってる!!
ちょっと感動!!
そして、ちょっと怖い!!
若干テンション上がった。
その一人芝居をじ~っと見ているおじさんに遭遇。
俺 「あ・・・いや、あの・・・・ペドロ君が・・・・え~っと、寝てるんです・・・・。」
一人ではしゃいでるところを見られてアタフタする俺。
もの凄くどうでもいい事を口走って動揺。
「はは、そうだね。」
なんとなく恥ずかしい空気を紛らわせる為に、道を聞く事にした。
俺 「あぁ・・・え~っと、すいません、南のバス停に行きたいんですけど、どうやって行ったらいいですか?」
「え?・・・あぁ、それならこっちじゃないよ。南のバス停は反対側。」
とおじさんは指を指す。
俺 「え?!そうなんですか?また間違えたよ・・・。」
「僕も同じ方向だから、教えてあげようか?」
俺 「え?本当ですか?!ありがとうございます!」
白髪の優しい目つきをしたおじさんは「こっちだよ」と送り出してくれた。
一回や二回差別されただけで、全員敵にするところだった。
このおじさんだって、アレックスだって、友達を紹介してくれたスキンヘッドだって、本当に良くしてくれたじゃないか。
その恩を忘れてはいけない。
ギリシャ人適当なところあるけど。
おじさんが話しかけてくれた。
「君と居た友達は?」
俺 「え?」
何を言ってるのか、英語を聞き間違えたのか、さっぱり。
俺 「すいません、もう一度言ってもらえます?」
「君、さっきまで友達といたじゃないか?ピエロバーで。」
俺 「え?!ピエロバー?!なんで知ってるんですか!?」
一瞬怖くなった。
「だって、僕もそこに居たからさ。」
俺 「えぇぇぇぇぇ?!なんですって?!さっきまで同じ場所に居たんですか?!」
「あぁ。君、楽しそうに踊ってたよね。」
またも顔を真っ赤にして頭を抱えてしまった。
俺 「うわ~っ。恥ずかしい!!!」
「はっはっは。」
なんてこった。
全て見られていたとは。
早朝のあんな広場に居るもんだから、絶対小鳥に餌をやりに来た近所のおっちゃんくらいにしか思ってなかった。
しかし風貌はスーツ着せたらどこかの社長さんのような威厳かオーラを纏っている。
でも一瞬、近所のおっちゃんと・・・・。
そんな遣り取りをして全く逆方向に歩いていた俺を元の道に戻してくれた時、あの青年に出くわした。
俺 「あ・・・・。」
青 「へい!こんなところで何してるんだ?」
俺 「いや、帰ってるんだけど。」
青 「さっき、待っててって言ったじゃないか。」
俺 「俺も待ってたけど、店の人に帰れって言われたんだよ。」
青 「なんだよ。そういう事か。・・・・で、この人は?」
俺 「道に迷って、この人が助けてくれたんだ。南のバス停に行きたいから・・・。」
小父 「あぁ、僕はもうこっちだから、この道を真っ直ぐ行けば良いよ。」
俺 「え、あの、ほんと、ありがとうございます!」
小父 「いやいや、友達が見つかって良かったね。良い旅を。」
おじさんは別の道を歩いていった。
青 「俺もバス停の方だから、送るよ。」
俺 「あ、ありがとう。」
彼の名前はパノス。
夏のシーズンだけミコノスで働いてる青年だ。
ミコノスは夏のシーズンだけオープンしているホテルやタベルナが多い。
物価の高いミコノスは彼らにとって、良い出稼ぎ場になるのだ。
パノスに任せるとあっという間にバス停についてしまった。
俺 「ありがとう。助かったよ。俺のホテルはすぐそこなんだ。君は?」
P 「俺は、もうちょっと山の方。いつ帰るんだ?」
俺 「実は今日サントリーニに行こうと思ってるんだ。」
P 「え?!今日出発するの?何時?!」
俺 「まだチケット取ってないんだけど、昼以降に取ろうと思ってるんだ。」
P 「サントリーニは面白くないよ!カップルとか家族とか、そんなのばっか!やめとけやめとけ!!」
俺 「いや、でも元々サントリーニに行きたくてギリシャに来たんだ。逃すわけにはいかないよ。」
P 「何言ってる?!ここなら一人でも楽しめるし、クラブだって真夜中じゅう開いてるんだ!もう一日ここに居たらどうだ?」
こんなに真剣に言ってくれるのも嬉しい話だ。
しかし、サントリーニからアテネ便を明後日に予約もしている。
ミコノスに1日滞在する事は出来るが、可能だがサントリーニは1日だけになってしまう。
ミコノスはこの2日間で最高に楽しい思い出が出来た。
確かに、この町にもっと滞在していたい。
こんなに親切にしてくれる人が目の前に居るんだ。
P 「でも、君の旅だ。君が決めるべきだ。ごめん。」
俺 「いや、ありがとう。でも、この町にももっと居たいと思うんだ。本当にエキサイティングな町だからな!」
P 「そうだろ?!俺たちは今日の昼に近くのプールに行こうと思ってるんだ。さっき話していた人達いるだろう?彼らにも声をかけてるんだ。多分4,5人かな?」
なんとも楽しそうなお誘い。
確かに俺の旅だ。俺が決めるべきなんだ。
俺 「それは楽しそうだな・・・・もし、俺がそこに行っても迷惑にならない?」
P 「もちろんだ!俺は来て欲しいと思ってる!」
おぉ、そうか、そうか。
出発を夕方にずらせば、なんとかなるよな。
俺 「じゃあ、まだ分からないけど、出発を夕方にしようかな。」
P 「良いアイディアだ!!」
俺 「でも、何処へ行けば良い?俺、携帯ないし、場所も分からない。」
P 「このバス停に11時に来てくれれば良いよ。俺が迎えに行く!」
俺 「本当かぁ?」
P 「あぁ、約束する!!」
そして、俺は自由気ままなギリシャ旅行を、本当にノープランで遂行しようとする。
彼との出会いはこの先の出来事にも大きな影響を及ぼすのだ。
アレックスとの出会い、別れ。
そしてパノスとの出会い。
ギリシャに求めていたものがほんの小さな理由にしろ、とても貴重な出会いを繰り返している。
彼らとの出会いはこの先俺が歩んでいく糧となり自信となった。
まだまだ続くギリシャ旅行記。
俺にとってミコノス島は「出会いと別れ」が大きなテーマとなった
。
楽しいはずのクラブ帰りも人種差別によって台無しになり、気分は最悪。
恐れていた事が現実になる。
ふと気が付いた。
「あれ?ここどこだ??」
いい加減覚えろよ、と自分にも言い聞かせたいのだが、確かに知っている道ではあるが、全然違う方向に行っている事に気が付いた。
道の向こう側に広場が見える。
辿り付くとそこはココに来て初めて夕食を食べた「ニコス」
人が居ないとなんとも広い場所なんだろうと、驚いた。
そこを通り抜けようと、店の横を歩く。
!!!!!!!!!!!!!!!!
ペドロ君じゃないか!!
っつーか4匹も?!!
「確か、誰かの日記にペドロ君睡眠シーンを書いてる人が居たなぁ。」
『目を瞑っていても赤い目が透き通って見える』って。
そ~っと近付いて見てみた。
やっぱ目が透き通ってる!!
ちょっと感動!!
そして、ちょっと怖い!!
若干テンション上がった。
その一人芝居をじ~っと見ているおじさんに遭遇。
俺 「あ・・・いや、あの・・・・ペドロ君が・・・・え~っと、寝てるんです・・・・。」
一人ではしゃいでるところを見られてアタフタする俺。
もの凄くどうでもいい事を口走って動揺。
「はは、そうだね。」
なんとなく恥ずかしい空気を紛らわせる為に、道を聞く事にした。
俺 「あぁ・・・え~っと、すいません、南のバス停に行きたいんですけど、どうやって行ったらいいですか?」
「え?・・・あぁ、それならこっちじゃないよ。南のバス停は反対側。」
とおじさんは指を指す。
俺 「え?!そうなんですか?また間違えたよ・・・。」
「僕も同じ方向だから、教えてあげようか?」
俺 「え?本当ですか?!ありがとうございます!」
白髪の優しい目つきをしたおじさんは「こっちだよ」と送り出してくれた。
一回や二回差別されただけで、全員敵にするところだった。
このおじさんだって、アレックスだって、友達を紹介してくれたスキンヘッドだって、本当に良くしてくれたじゃないか。
その恩を忘れてはいけない。
ギリシャ人適当なところあるけど。
おじさんが話しかけてくれた。
「君と居た友達は?」
俺 「え?」
何を言ってるのか、英語を聞き間違えたのか、さっぱり。
俺 「すいません、もう一度言ってもらえます?」
「君、さっきまで友達といたじゃないか?ピエロバーで。」
俺 「え?!ピエロバー?!なんで知ってるんですか!?」
一瞬怖くなった。
「だって、僕もそこに居たからさ。」
俺 「えぇぇぇぇぇ?!なんですって?!さっきまで同じ場所に居たんですか?!」
「あぁ。君、楽しそうに踊ってたよね。」
またも顔を真っ赤にして頭を抱えてしまった。
俺 「うわ~っ。恥ずかしい!!!」
「はっはっは。」
なんてこった。
全て見られていたとは。
早朝のあんな広場に居るもんだから、絶対小鳥に餌をやりに来た近所のおっちゃんくらいにしか思ってなかった。
しかし風貌はスーツ着せたらどこかの社長さんのような威厳かオーラを纏っている。
でも一瞬、近所のおっちゃんと・・・・。
そんな遣り取りをして全く逆方向に歩いていた俺を元の道に戻してくれた時、あの青年に出くわした。
俺 「あ・・・・。」
青 「へい!こんなところで何してるんだ?」
俺 「いや、帰ってるんだけど。」
青 「さっき、待っててって言ったじゃないか。」
俺 「俺も待ってたけど、店の人に帰れって言われたんだよ。」
青 「なんだよ。そういう事か。・・・・で、この人は?」
俺 「道に迷って、この人が助けてくれたんだ。南のバス停に行きたいから・・・。」
小父 「あぁ、僕はもうこっちだから、この道を真っ直ぐ行けば良いよ。」
俺 「え、あの、ほんと、ありがとうございます!」
小父 「いやいや、友達が見つかって良かったね。良い旅を。」
おじさんは別の道を歩いていった。
青 「俺もバス停の方だから、送るよ。」
俺 「あ、ありがとう。」
彼の名前はパノス。
夏のシーズンだけミコノスで働いてる青年だ。
ミコノスは夏のシーズンだけオープンしているホテルやタベルナが多い。
物価の高いミコノスは彼らにとって、良い出稼ぎ場になるのだ。
パノスに任せるとあっという間にバス停についてしまった。
俺 「ありがとう。助かったよ。俺のホテルはすぐそこなんだ。君は?」
P 「俺は、もうちょっと山の方。いつ帰るんだ?」
俺 「実は今日サントリーニに行こうと思ってるんだ。」
P 「え?!今日出発するの?何時?!」
俺 「まだチケット取ってないんだけど、昼以降に取ろうと思ってるんだ。」
P 「サントリーニは面白くないよ!カップルとか家族とか、そんなのばっか!やめとけやめとけ!!」
俺 「いや、でも元々サントリーニに行きたくてギリシャに来たんだ。逃すわけにはいかないよ。」
P 「何言ってる?!ここなら一人でも楽しめるし、クラブだって真夜中じゅう開いてるんだ!もう一日ここに居たらどうだ?」
こんなに真剣に言ってくれるのも嬉しい話だ。
しかし、サントリーニからアテネ便を明後日に予約もしている。
ミコノスに1日滞在する事は出来るが、可能だがサントリーニは1日だけになってしまう。
ミコノスはこの2日間で最高に楽しい思い出が出来た。
確かに、この町にもっと滞在していたい。
こんなに親切にしてくれる人が目の前に居るんだ。
P 「でも、君の旅だ。君が決めるべきだ。ごめん。」
俺 「いや、ありがとう。でも、この町にももっと居たいと思うんだ。本当にエキサイティングな町だからな!」
P 「そうだろ?!俺たちは今日の昼に近くのプールに行こうと思ってるんだ。さっき話していた人達いるだろう?彼らにも声をかけてるんだ。多分4,5人かな?」
なんとも楽しそうなお誘い。
確かに俺の旅だ。俺が決めるべきなんだ。
俺 「それは楽しそうだな・・・・もし、俺がそこに行っても迷惑にならない?」
P 「もちろんだ!俺は来て欲しいと思ってる!」
おぉ、そうか、そうか。
出発を夕方にずらせば、なんとかなるよな。
俺 「じゃあ、まだ分からないけど、出発を夕方にしようかな。」
P 「良いアイディアだ!!」
俺 「でも、何処へ行けば良い?俺、携帯ないし、場所も分からない。」
P 「このバス停に11時に来てくれれば良いよ。俺が迎えに行く!」
俺 「本当かぁ?」
P 「あぁ、約束する!!」
そして、俺は自由気ままなギリシャ旅行を、本当にノープランで遂行しようとする。
彼との出会いはこの先の出来事にも大きな影響を及ぼすのだ。
アレックスとの出会い、別れ。
そしてパノスとの出会い。
ギリシャに求めていたものがほんの小さな理由にしろ、とても貴重な出会いを繰り返している。
彼らとの出会いはこの先俺が歩んでいく糧となり自信となった。
まだまだ続くギリシャ旅行記。
俺にとってミコノス島は「出会いと別れ」が大きなテーマとなった
。
by unntama01
| 2007-10-27 02:10
| GREECE ~旅行記~