PIANO BAR in Mykonos
2007年 12月 20日
ある程度ミコノスを歩き尽くしている気で居たが、結局迷ってしまう。
迷った場合、全てを把握するにはまず、海に出る事。
海岸沿いを歩けば、何処に居るのかある程度掴めるからだ。
と、思って海岸に出てみると、またもショータイム。
野外ステージの上で弦楽器を4人揃って奏でている。
プロっぽい訳ではなく、何かの発表会の様な雰囲気。
力強い音楽から、民謡のような落ち着いた音楽を奏でる。
ステージの前にはイスが並んであり、自由に座って良い様だ。
俺はなんだか恥ずかしくて、一番後ろで立って眺めていた。
周りにはカップルや家族連れが多かったから・・・。
そのカップルたちが美味しそうにアイスを食べている。
俺も、それくらいなら便乗してもいいんじゃないか?と、アイス屋さんに駆け込んだ。
中は長蛇の列ではなく、日本のように丁寧に並ぶ事を知らない外国人達が、好き勝手に叫ぶお客さん達。
「ストロベリー!!」
「マーブルクッキー!!!」
「大きいサイズね!!」
並んでいるのか良く分からないが、さっき入ったお客さんの後ろに立ってショーケースを眺める。
この年、異常気象のミコノスは夜も暑い。
普段は風が強く肌寒いくらいだと聞いていた。
しばらくして、入ってきたお客さんの順番的に俺の番に差し掛かり、とりあえず叫んでみようと構えた瞬間・・・
「このチョコミント貰える?!」
突然、おじさんが割り込んで叫んだ。
(え・・・・うゎ・・・、やっぱ、順番もへったくれもねーな)
内心、悪態付いていると、
店 「ごめんなさいねー!、この人の方が先なの。ちょっと待って下さいね!お兄さん、どうする??」
アイスをくり抜いている、元気の良いお姉さんが笑顔で俺の方を見た。
俺 「あ、え?俺?え、えーっと、あ、なんかチーズ味みたいなのある??ギリシャ語読めないんですよ。」
お姉さんは俺が居る事をちゃんと見てくれていたのだ。
それにちょっと感動。
店 「えぇ、有るわよ!えーっと、このクリームチーズなんだけど・・・一つでいいの?」
俺 「う~ん、じゃあ、もう一つはお姉さんのお薦めで!」
店 「ん~、私もクリームチーズが好きなのよね~・・・あ、レモンなんかどう??」
俺 「あ、いいね!良い組み合わせだと思う!じゃあ、それで!」
店 「OK!カップにする?コーンにする?」
お姉さんは右手にコーンと、左手にカップを持ち、大きな目をクリクリさせながら聞いてきた。
俺 「え・・えー・・・カ、カップで・・・!!」
あまりの可愛さにタジタジ。
自分が待っていた事や、ギリシャ語が読めない事に気を利かせて親切に対応してくれたお姉さんに心癒された。
アジア人だからって差別することなく、一顧客として対応するお姉さんのサービスは小さなアイス屋が繁盛する理由を物語っていた。
クリームチーズは濃厚なチーズの味で、レモンはシャーベット状。
普通のアイスなんだけど、こういうところで食べると美味しく感じてしまう。
しかし、量が多い。
3€くらいなもんだけど、日本サイズに直したらサーティーワンダブルの2倍ほど。
正直多過ぎたので、1/3残しちまった。
ステージは演奏だけでなくダンスも披露。
舞台余って、舞台から飛び降りたダンサーは観客を連れまわして、舞台下で円陣を組み音楽に合わせて回る、回る。
ギリシャの舞踊かなにか??
ただ、「ワハハハハ」と笑いながら、円陣で飛び回っているだけなのだがとても面白そうに見えた。
最後まで見るのも飽きたので、別の場所に移動しようと、またバーの方へ歩いていった。
どーしよっかなー。
ガンガン鳴り響くクラブのような場所も惹かれるが、酔っても無いのに一人で行くには気が引ける。
やっぱり、行き慣れている所が安心だと、ラプソディーか、ピアノの辺りに行く事にした。
ピアノバーの近くに行くと、イムホテップ(映画ハムナプトラの敵役スキンヘッドで巨人)が笑顔で俺に気が付いてくれた。
目を大きくして「こちらへどうぞ!!」と合図を送る。
別に行く宛てもないのでトコトコ~っと「今日は一人なんだけどー・・・。」と言ってみる。
イムホテップは嬉しそうに
「全然、問題ありません!カウンターにされますか?置くのテーブルにされますか??」
と、手をかざす。
丁度、中でピアノの演奏が聞こえた。
昨日はアレックスたちと馬鹿笑いしていたので、中の演奏を聞く事が出来なかったのだ。
これは良い機会だぞ?
イムホテップに歓迎されるがまま、置くのテーブル席に行く事にした。
ちんまいアジア人が一人でちょろちょろとフロアを横切り、テーブルへ案内される。
イ 「あ・・・・申し訳ありません、こちらのお客様がお座りになられるので、一つ移動して頂いても宜しいですか?」
客 「ええ、いいですよ。」
イ 「申し訳ありません。ただいま満席で、こちらのイスにかけて頂けますか?あとでテーブルが空きましたら、移動して頂いて結構ですので。」
俺 「あ、構いませんよ。」
と、熟年カップルの横に座らせて貰う事にした。
俺 「すいません。」
熟年カップルに会釈した。
カップルは笑顔で会釈を返してくれた。
イ 「どういたしましょう?」
俺 「んー、グラスワイン赤で。」
イ 「かしこまりました。すぐお持ちしますね。」
イムホテップは本当にダッシュでカウンターに走って行った。
陽気なピアノを奏でるお兄さんにジャジーな歌声を放つディーバ・・・ってか、おば様。
ワインを啜りながら、ジャジーなひと時を過ごす。
周りを見ると肩を寄り添いながら耳を傾けるカップル。
「いいぞー!」とか「ピューピュー」口笛を吹くおじさん達。
一人でこんな所に座ってるのは俺だけのようだ。
・・・・・・・よーし・・・・飲むぜ。
突然、「次は何歌ってほしいんだい?!」歌い終えたディーバが観客を罵る。
さっきから歌っている音楽は有名な曲ばかり。
男性、女性関係ないみたいだ。
一瞬、ディーバと目が合うが、硬直してしまって何も言い出せなかった。
調子ノリの血が騒いでいるのだが、中々言い出せない。
周りは「これがいい!!」「これ歌えるか?!」なんて言ってる。
折角の空間なんだから、俺も言えばよかった・・・。
ディーバはリクエストに、即席で応えた。
気持ち良く歌うディーバ。
歌いながらも間に「この飲んだくれども!」とか「今夜は帰さないよ~」的な替え歌で観客を湧かせる。
そんな中、歌の中に「ヤポネ~♪」と聞こえた気がした。
ディーバが観客を笑わせている事にはなんとなく雰囲気で伝わった。
何を言ってるかさっぱり聞き取れないのだが。
聞こえたと思ったら、なんだか視線が一瞬集まってちらほら拍手が送られる。
?????
な・・・なんだ???
ちらちら見てくる周りの観客。
目が合うとニッコリ笑って、また振り返る。
え?・・・・なになに???
なんだか良く分からないが、ディーバが俺をネタに何を言ったのは間違いない。
それは別に悪い気がしない雰囲気だというのはわかる。
一体、なんて言ったのか、未だに謎だ。
雰囲気から褒められたような感じではある。
俺もそれに反応してなんかすれば良かったかなぁ。
そしたら、また絡んで貰えたかもしれない。
駄目だなぁ~、「ここだ!」って時に勇気が出せないもんだから。
テーブル席に移動させて貰い、ワイン3杯目辺りで体が火照っていた。
それから、ディーバは休憩に入り、伴奏をしていたお兄さんが突然「リクエストは?!」と言い出した。
またもタイミングを逃すが、『そうだ!!』と思い、カメラを取り出す。
めっさ、歌上手いじゃないっすか。
ディーバも素敵ですが、お兄さん一人でもやっていけますよね??
あれだけピアノを使いこなせてたら、さぞ楽しいことでしょう。
こんなに上手い人がギリシャの小さな島に隠れてるなんて思わなかった。
多分、アテネ出身なんだろうけど。
一頻り演奏も終わり、BGMが流れる。
見るもん観たしなー。
ここで一人で飲んでんのもつまんねーや。
もう一度、夜風に当たる事にした。
迷った場合、全てを把握するにはまず、海に出る事。
海岸沿いを歩けば、何処に居るのかある程度掴めるからだ。
と、思って海岸に出てみると、またもショータイム。
野外ステージの上で弦楽器を4人揃って奏でている。
プロっぽい訳ではなく、何かの発表会の様な雰囲気。
力強い音楽から、民謡のような落ち着いた音楽を奏でる。
ステージの前にはイスが並んであり、自由に座って良い様だ。
俺はなんだか恥ずかしくて、一番後ろで立って眺めていた。
周りにはカップルや家族連れが多かったから・・・。
そのカップルたちが美味しそうにアイスを食べている。
俺も、それくらいなら便乗してもいいんじゃないか?と、アイス屋さんに駆け込んだ。
中は長蛇の列ではなく、日本のように丁寧に並ぶ事を知らない外国人達が、好き勝手に叫ぶお客さん達。
「ストロベリー!!」
「マーブルクッキー!!!」
「大きいサイズね!!」
並んでいるのか良く分からないが、さっき入ったお客さんの後ろに立ってショーケースを眺める。
この年、異常気象のミコノスは夜も暑い。
普段は風が強く肌寒いくらいだと聞いていた。
しばらくして、入ってきたお客さんの順番的に俺の番に差し掛かり、とりあえず叫んでみようと構えた瞬間・・・
「このチョコミント貰える?!」
突然、おじさんが割り込んで叫んだ。
(え・・・・うゎ・・・、やっぱ、順番もへったくれもねーな)
内心、悪態付いていると、
店 「ごめんなさいねー!、この人の方が先なの。ちょっと待って下さいね!お兄さん、どうする??」
アイスをくり抜いている、元気の良いお姉さんが笑顔で俺の方を見た。
俺 「あ、え?俺?え、えーっと、あ、なんかチーズ味みたいなのある??ギリシャ語読めないんですよ。」
お姉さんは俺が居る事をちゃんと見てくれていたのだ。
それにちょっと感動。
店 「えぇ、有るわよ!えーっと、このクリームチーズなんだけど・・・一つでいいの?」
俺 「う~ん、じゃあ、もう一つはお姉さんのお薦めで!」
店 「ん~、私もクリームチーズが好きなのよね~・・・あ、レモンなんかどう??」
俺 「あ、いいね!良い組み合わせだと思う!じゃあ、それで!」
店 「OK!カップにする?コーンにする?」
お姉さんは右手にコーンと、左手にカップを持ち、大きな目をクリクリさせながら聞いてきた。
俺 「え・・えー・・・カ、カップで・・・!!」
あまりの可愛さにタジタジ。
自分が待っていた事や、ギリシャ語が読めない事に気を利かせて親切に対応してくれたお姉さんに心癒された。
アジア人だからって差別することなく、一顧客として対応するお姉さんのサービスは小さなアイス屋が繁盛する理由を物語っていた。
クリームチーズは濃厚なチーズの味で、レモンはシャーベット状。
普通のアイスなんだけど、こういうところで食べると美味しく感じてしまう。
しかし、量が多い。
3€くらいなもんだけど、日本サイズに直したらサーティーワンダブルの2倍ほど。
正直多過ぎたので、1/3残しちまった。
ステージは演奏だけでなくダンスも披露。
舞台余って、舞台から飛び降りたダンサーは観客を連れまわして、舞台下で円陣を組み音楽に合わせて回る、回る。
ギリシャの舞踊かなにか??
ただ、「ワハハハハ」と笑いながら、円陣で飛び回っているだけなのだがとても面白そうに見えた。
最後まで見るのも飽きたので、別の場所に移動しようと、またバーの方へ歩いていった。
どーしよっかなー。
ガンガン鳴り響くクラブのような場所も惹かれるが、酔っても無いのに一人で行くには気が引ける。
やっぱり、行き慣れている所が安心だと、ラプソディーか、ピアノの辺りに行く事にした。
ピアノバーの近くに行くと、イムホテップ(映画ハムナプトラの敵役スキンヘッドで巨人)が笑顔で俺に気が付いてくれた。
目を大きくして「こちらへどうぞ!!」と合図を送る。
別に行く宛てもないのでトコトコ~っと「今日は一人なんだけどー・・・。」と言ってみる。
イムホテップは嬉しそうに
「全然、問題ありません!カウンターにされますか?置くのテーブルにされますか??」
と、手をかざす。
丁度、中でピアノの演奏が聞こえた。
昨日はアレックスたちと馬鹿笑いしていたので、中の演奏を聞く事が出来なかったのだ。
これは良い機会だぞ?
イムホテップに歓迎されるがまま、置くのテーブル席に行く事にした。
ちんまいアジア人が一人でちょろちょろとフロアを横切り、テーブルへ案内される。
イ 「あ・・・・申し訳ありません、こちらのお客様がお座りになられるので、一つ移動して頂いても宜しいですか?」
客 「ええ、いいですよ。」
イ 「申し訳ありません。ただいま満席で、こちらのイスにかけて頂けますか?あとでテーブルが空きましたら、移動して頂いて結構ですので。」
俺 「あ、構いませんよ。」
と、熟年カップルの横に座らせて貰う事にした。
俺 「すいません。」
熟年カップルに会釈した。
カップルは笑顔で会釈を返してくれた。
イ 「どういたしましょう?」
俺 「んー、グラスワイン赤で。」
イ 「かしこまりました。すぐお持ちしますね。」
イムホテップは本当にダッシュでカウンターに走って行った。
陽気なピアノを奏でるお兄さんにジャジーな歌声を放つディーバ・・・ってか、おば様。
ワインを啜りながら、ジャジーなひと時を過ごす。
周りを見ると肩を寄り添いながら耳を傾けるカップル。
「いいぞー!」とか「ピューピュー」口笛を吹くおじさん達。
一人でこんな所に座ってるのは俺だけのようだ。
・・・・・・・よーし・・・・飲むぜ。
突然、「次は何歌ってほしいんだい?!」歌い終えたディーバが観客を罵る。
さっきから歌っている音楽は有名な曲ばかり。
男性、女性関係ないみたいだ。
一瞬、ディーバと目が合うが、硬直してしまって何も言い出せなかった。
調子ノリの血が騒いでいるのだが、中々言い出せない。
周りは「これがいい!!」「これ歌えるか?!」なんて言ってる。
折角の空間なんだから、俺も言えばよかった・・・。
ディーバはリクエストに、即席で応えた。
気持ち良く歌うディーバ。
歌いながらも間に「この飲んだくれども!」とか「今夜は帰さないよ~」的な替え歌で観客を湧かせる。
そんな中、歌の中に「ヤポネ~♪」と聞こえた気がした。
ディーバが観客を笑わせている事にはなんとなく雰囲気で伝わった。
何を言ってるかさっぱり聞き取れないのだが。
聞こえたと思ったら、なんだか視線が一瞬集まってちらほら拍手が送られる。
?????
な・・・なんだ???
ちらちら見てくる周りの観客。
目が合うとニッコリ笑って、また振り返る。
え?・・・・なになに???
なんだか良く分からないが、ディーバが俺をネタに何を言ったのは間違いない。
それは別に悪い気がしない雰囲気だというのはわかる。
一体、なんて言ったのか、未だに謎だ。
雰囲気から褒められたような感じではある。
俺もそれに反応してなんかすれば良かったかなぁ。
そしたら、また絡んで貰えたかもしれない。
駄目だなぁ~、「ここだ!」って時に勇気が出せないもんだから。
テーブル席に移動させて貰い、ワイン3杯目辺りで体が火照っていた。
それから、ディーバは休憩に入り、伴奏をしていたお兄さんが突然「リクエストは?!」と言い出した。
またもタイミングを逃すが、『そうだ!!』と思い、カメラを取り出す。
めっさ、歌上手いじゃないっすか。
ディーバも素敵ですが、お兄さん一人でもやっていけますよね??
あれだけピアノを使いこなせてたら、さぞ楽しいことでしょう。
こんなに上手い人がギリシャの小さな島に隠れてるなんて思わなかった。
多分、アテネ出身なんだろうけど。
一頻り演奏も終わり、BGMが流れる。
見るもん観たしなー。
ここで一人で飲んでんのもつまんねーや。
もう一度、夜風に当たる事にした。
by unntama01
| 2007-12-20 17:36
| GREECE ~旅行記~